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T+D Magazine最新号トピック

2013年04月12日 00:20

ASTDが毎月発行しているT+D(Training + Development) Magazineは、「WORK SMART, LEARN FAST, GET RESULT」をテーマに、組織・人材開発に関連した注目トッピックやインタビュー、事例などが掲載されている組織・人材開発に関する専門誌です。
http://www.astd.org/TD/
ここでは最新号の注目記事の要約をお伝えいたします。

■インタビュー記事「David Abney(UPS, Inc. COO)」
*インタビュワーはASTDのTony Bingham と Pat Galagan

 シアトルにおいて従業員2名と自転車2台でビジネスをスタートさせたUPS(United Parcel Service of America)は、100年と少しの間に、出荷・輸送・ロジスティクスなどのサプライチェーンマネジメントにおける専門的なグローバル企業となった。現在では、従業員は39,300人おり、世界220各国でUPSの飛行機やトラックが走っている。顧客は荷物の配送状況を追跡するだけではなく場所や納期もコントロールすることが出来る。そして、UPSの人材開発施策は、UPSが競争優位を保ち成功するための知識とスキルを伝達しているとCOOのDavid Abneyは話します。
私たち(Tony Bingham と Pat Galagan)はUPS本社があるアトランタのDavid Abneyのオフィスでインタビューをしました。

・質問
あなたは荷物を積み込むアルバイトから始まってUPSでは40年のキャリアになるそうですね。UPSの人材開発施策はあなたのキャリアパスにおいてどのように役立ってきましたか?
・回答
UPSで働き始めたのは大学に入りたての18歳からでした。そのころから今に至るまでずっと人材開発施策の恩恵を受けています。公式なものでいえば、業務のオリエンテーションやリーダーシップトレーニング、様々な方法論に関するワークショップやヒューマンスキルに関するものです。非公式なものでいえば、自分の強みや課題を明確にしてくれるメンタリングなどです。UPSはまた、8か国での勤務や全社横断的な数多くのプロジェクトといった成長機会も用意してくれました。小さな荷物の運搬から、物流、貨物輸送、飛行貨物の仕事などこれまでのすべてがCOOとして働く基礎を作ってくれました。

・質問
よりマネジメントとリーダーシップに責任を持つ立場になった現在、そのような経験は人材開発部門への期待にどのような影響を及ぼしていますか?
・回答
私は従業員の育成に投資することがもっと重要なことであると考えています。他に選択肢はないと言い切ることが出来ます。私たちは顧客を満足させ、投資家を満足させなければなりません。それは従業員を育成しその結果に十分に配慮することで成し遂げられるのです。

・質問
現在、人材開発施策におけるあなたの役割は何だとお考えですか?
・回答
効果的なトレーニングやリーダーシップ開発は、長期の戦略目標を達成するための手段であり、私は社内のManagement Development Committeeを通じてそれに参画しています。このManagement Development Committeeは、UPSの10名の役員クラスのメンバーの内、5名で構成され、全社戦略とタレント人材、パフォーマンスや学習目標とを連携させるためのものです。Management Development Committeeはトレーニング、特に事業戦略と連携したリーダーシップコンピテンシーのトレーニングの監督をします。学習は私たちのビジネスのあらゆるレベルに統合されており、それは新入社員から取締役レベルにまで及んでいます。

・質問
UPSでは社員の社内でのキャリア開発を支援するトレーニングプログラムを実施するために、一年間に3億ドルを投資しています。この投資の戦略的価値は何ですか?またこの学習に対する投資が有効に機能していることをどのように把握されるのですか?
・回答
私たちの会社は社内から人材を昇進させることに長い歴史を持っています。社内の人材をリーダーとして育成し、そのリーダーが結果として数十億ドルの会社を経営できる人材となること、これは私たちの会社の文化ともいえるものです。経営会議のメンバーの10名の内8名は、社会人としてのキャリアのすべてをUPSで過ごしていることは、私たちにとっての誇りです。その8名の内、7名は大学生の時から荷物を扱うアルバイトをしていたもので、もう1名は期間ドライバーでした。これらの事実が、私達が社員へ投資し、その社員がUPSでのキャリアを通じて能力開発されていることに関して、とても多くのことを物語っていると思います。

トレーニングプログラム、特にリーダーシップとタレントデベロップメントプログラムは、社員個々のキャリアの適切な時期に提供できるようにデザインされています。フルタイムで働いている社員には、1年に1回UPSにおける9つのリーダーシップコンピテンシーと紐づいたquality performance review(QPR)の実施を行っています。QPRのデータやその他の能力評価ツールを活用することで、社員の成長を定量化することが出来、結果としてキャリアの早い時期に能力開発における焦点や、キャリア開発の機会を提供することが出来ます。

私たちはまた毎年、従業員満足度調査を実施しています。昨年は全社員の87%、人数にして32万5千人を超える社員が回答しました。その調査の中で、1年前と比較してキャリアデベロップメントに関する項目が10ポイント上昇していることに大変喜びました。従業員が満足していることはUPSのビジネスに知ってそして将来の成功にとってとても影響が大きいことです。こういった統計分析は、キャリアデベロップメントの項目が高くなればなるほど、ビジネスの結果はよくなると教えてくれます。

このようなポジティブな循環は一晩で成し遂げられるようなことでは無く、これからもUPSにおける学習環境の整備を継続的に改善していくことで成し遂げられることです。UPSの設立者の一人であるJim Caseyは1958年に「UPSで組織の中核に昇進するような人材を探しトレーニングすることは、私たち一人一人の義務である。そのような人材を積極的に探す努力をし、能力開発の機会を提供することなしに、私たちは決してそのような人材を見つけることは出来ないだろう」と話しています。

UPSは組織のあらゆる次元において、組織や個人のゴール達成を支援できる人材開発施策を提供できると信じています。社員が顧客との約束を守り、納期を常に遵守するために適切にトレーニングを受講することを保障するということに関して言えば、私たちは新たなアイデアや革新性を奨励しています。

年間3億ドルのトレーニング投資は確かに大きな額ですが、なくてはならないものです。UPSは、社員が安全に業務を遂行し、顧客に解決策を提供し、抜きんでたサービスを実施することを保障するために、最高のトレーニングを提供し続けなければなりません。

 *詳細はT+D Magazine July 2012をご覧ください。
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