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ATD Virtual Conference のご報告

2020年06月27日 09:11

ATD 初のATD Virtual Conferenceが2020年6/1〜6/5まで開催されました。オンライン・コンファレンスの豊富なラインアップを数回に分けて、今月号からご紹介いたします。第一回目は、Instructional Design部門の最近の情報です。

脳科学研究が進み、データ処理のメカニズムが明らかになる中、インフォグラフィックやビジュアル・デザインが注目されています。Mike Parkinson氏やConnie Malamed氏は、そうした理論を踏まえ、学習に影響を与える教材の表現方法の指針を与えてくれました。加えて、図画描写、アニメーション、オーディオ・ビデオ機能がバージョンアップしたMicrosoft PPTを使った教材作成は、教材作成者の心を鷲掴みにするでしょう。特に、BrightCarbon社のGoring氏とGarroch氏が紹介する画面切り替え「変形」を使った、学習を促すデジタル教材作成、そして、add-insを取り込んだ効率の良い作業は、魅力的な教材を開発するための後押しをすることと思います。

マイクロ・ラーニングの分野では、Karl Kapp氏とRobyn Defelice氏が、定義もまだ定まらないマイクロ・ラーニングの概要を明確化し、具体例を挙げながら3つのカテゴリに分け、マイクロ・ラーニングのロールモデルを紹介しました。マイクロ・ラーニングは、決して既存のPPT教材を短縮すればいいものではなく、設計時間が、f2fよりも長いプロジェクトがある事例も挙げられました。「学習」を重視すれば、ストリーミング動画作成とは、作業プロセス、人員体制も異なり、当然、開発費用にもそれが反映されることが予想されました。3つのカテゴリの内、パンデミック後の職場をテーマとするマイクロ・ラーニングの具体例をご紹介します。https://www.shortsims.com/play

Kimberly Devlin氏は、インストラクショナル・デザイナが直面する3つのチャレンジを皮切りに「研修を半分の時間で開発・導入する」方法を提案しました。まず、時間の制約、クライアントの高い期待、学習者が研修にのらない現実が多くのデザイナを悩ましていることに共感しました。そして、1. 成人学習の大家Knowlesの挙げる6つのガイドラインを研修に盛り込むこと、2. 研修後、学習者が具体的にできる(DO)ことを描き、それを研修に反映させること、そして、3. 講義中心ではなく、学習者の学びを引き出し、「遊び」心を研修に取り入れること等を紹介しました。最後に紹介された、ある研修担当者がDelvin氏に「クライアントから30分で(30分では収まらない)コンテンツを来週やってくれと言われました。どうすれば良いか」とアドバイスを求めた際、彼女が「全部内容を網羅するのではなく、3分しかなければ、できない重点項目を考え、それを研修にするのです。」という言葉が、非常に響きました。

Laura Ouden氏は、「学習転移」の研究結果とその対応手段に関するプレゼンを発表しました。研修6ケ月後、学習したことがどれだけ現場で活かされているかを調査し、「20%の研修内容」だけが転移されているという驚異の事実を突き止めました。研修開発・導入をしている者としては、非常に「悲しい」結果です。さらに、Ouden氏は、それを改善するための手段として7つの指針を紹介しました。ステークホルダーと共有意識を持ち、コミットメントを引き出すこと、学習目標とビジネス機会を一致させること、サポートする環境、転移を促す学習者の動機付け、現場への適用性、転移するための様々な度重なる機会、転移を促すテクノロジとしています。効率よく研修の成果をビジネスにつなげるための指針にできればと思います。 文責:インストラクショナル・デザイナ 多田宣子

ATD Virtual Conferenceは、メンバーネットワークジャパンの団体割引コードを使えば400USD弱で8月まで視聴が可能です。 ATDメンバーネットワークジャパンの団体割引コード :202003002, https://virtualconference.td.org    


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