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オンライン新人研修大流行:本当のオン・ボーディングはこれから +Webinarのご案内

2020年04月23日 19:25

COVID-19の影響で、強制的な在宅勤務が、新入社員を迎える時期も続く中、研修所の集合研修を急遽“ZOOM”などの遠隔ミーティング研修に切り替える企業が急速に増えたようです。既存の研修をほぼそのままZOOMに移行して、数日間に及ぶ新人研修をオンラインで実施するという話や、余った(?)予算なのか、時間なのか、「何かオンラインでできる新人向け研修はありませんか?」という相談が寄せられるという話も聞きます。『そもそも新入社員に対する研修の目的は何?-“研修をやった”という事実を残すこと?』。研修の効果云々に関心を寄せる人材開発担当者が多い中、やはり研修提供そのものを目的としているとしか思えない事態に、あらためて課題を感じました。 

ATD(Association for Talent Development)では、バーチャルトレーニングに関する情報を、豊富なプラクティスや学習科学や理論に基づき、提言しています。単純に「情報提供」するWebinarではなく、学習成果の確認(カークパトリックのレベル2評価)まで保証するバーチャル・トレーニングを行うためには、1回のセッションは、60分から90分。しかも、インターアクティブに行う必要があるため、その参加者人数は、1セッション15人くらいまでが望ましいと明言しています。つまり、インターアクティブに行う集合研修での理想的な参加者人数と変わりがありません。研修をデザインする側としては、受講者の反応を瞬時に感じ取ることが難しいため、テクノロジー上でその確認をどうするのか、また、意図的なインターアクション(脳に対しても)を創り出す設計や受講者の学習状況に対するフィードバックをどうするのかなど、集合研修以上に緻密な設計が必要となります。

どのようにオンライン(リアルタイム)研修に置き換えるのかの「講師テクニック」の話は、SNS上で多く展開されるようになりました。オンライン研修に後ろ向きだった日本の「研修市場」へのCOVID-19のポジティブな影響?となるでしょうか。オンライン研修のデザインや、その取り入れ方については、講師のみならず、企業の人材開発担当者の方も更に学んでいく必要が出てきそうです。その際には、単純に経験的な背景からの話だけではなく、今後の研修企画や研修を選択する際の判断のためにも、ラーニングサイエンスや、学習理論の基本(Bloomのタクソノミーやインストラクションの構造化)を踏まえて学習機会の最適化を図るためのフレームワークをしっかりと押さえておきたいものです。

さて、新入社員の受け入れは、「研修」で整うわけではありません。特に、オンサイトでの業務がスタート出来ない今、本来の組織文化とは違う環境で会社人生をスタートしなければなりません。新入社員をオン・ボーディングに成功するための主な柱は、以下の4つ* と言われています。(* Kaizer Associates, Inc., Stain and Christiansen)
1. 企業文化に精通すること

2. 組織での人とのネットワークや相互関係を開発すること

3. 早期のキャリアサポート

4. 戦略の熟知・理解と方向性の確認


一部の知識としての情報は、バーチャル研修の場でも共有できるでしょう。しかし、これら4つの柱の浸透には、彼らのマネージャ―と上司の関わり(パフォーマンスインプルーブメントを主眼としたパフォーマンスマネジメント)が大きな役割を果たすことになります。

2018年のガートナーの調査によると、調査対象となったCEO達の人々の能力開発に関連したトッププライオリティは、継続的なパフォーマンスマネジメントと従業員のエクスペリエンスの強化であり、 企業の人材開発部門の研修は、それらにあまり役立っていないという認識が分かったとのことでした。 「貧弱な」トレーニングは、従業員モラルやエンゲージメント、モチベーションやリテンション、パフォーマンスや生産性そして職場の安全やウェルネスにも影響を及ぼすことが指摘され、

1.研修はちゃんと現場での効果を発揮しているのか 
2.どうやってそのことを確認できるのか

の二点に回答できるように研修の設計やトラッキングシステムをつくることが望まれるとのことも指摘されています*。*“TD at Works (Issue1812)” L&D Analytics 

新入社員研修は、「あるといい」で終わってしまうものも沢山組み込まれているかもしれません。しかし、「研修」から「仕事」に移行するためには、上記4つの柱を支えるトランジションと現場のマネージャ―の働きかけが重要です。在宅勤務が強いられている今は、なおさらマネージャ―に対するコミュニケーションや「教育・研修・コーチング」もあらためて必要かもしれません。

リモート・オンボーディングにおけるアクション課題は何か、人事部門がリモート・マネジメントをしているマネージャ―に支援できることは何かについてのインターアクティブWebinarを5月1日(金)、12:00から13:00に無料で開催します。参加ご希望の方は、件名:5月1日 Webinar参加希望と記載の上、Info_id@instructionaldesign.jp まで、お名前と所属、ご連絡先e-mail アドレスをご連絡ください。(参加人数は、16名までとさせていただきます。)
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