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T+D Magazine最新号トピック:チーム・パフォーマンス・マネジメント

2018年01月05日 10:17

組織が成功するためには、俊敏性、コラボレーション、チームワークが不可欠であるため、今の職場では、人、パフォーマンス、組織設計に関するこれまでの前提をすべて見直す必要があります。その結果、階層的なコマンド・アンド・コントロールで動く組織は、なくなりつつあります。パフォーマンス・マネジメントはまさに新しいニーズに応えている途上にあります。

パフォーマンス・マネジメントの再考

個人が過去の行動に対して責任を負うイヤーレビューは不十分となり、ビジネスはたちゆかず、現実をより密接に反映する形が求められつつあります。2016年のCEBの研究によると、伝統的なパフォーマンス・アプローチは姿を消しています。

•95%のマネージャがパフォーマンス・マネジメント・システムに不満を持っている。

•従業員の56%が、改善するためのフィードバックを受け取っていないと言う。
•HR部長の約90%が、パフォーマンス・マネジメント・システムは正確な情報を提供していないと報告している。

組織、管理者、従業員を含むステークホルダは、将来に重点をおき、俊敏性を創出するためのパフォーマンスと育成についてより頻繁に対話する必要があります。

多くの組織で現在検討されているパフォーマンス・マネジメントとして、次のものがあります。

•マネージャと従業員の双方向コミュニケーション対トップダウン・アプローチ

•年次または年2回から継続的なコミュニケーションへの移行

•評価の代わりに育成を重視

•ランキングの除外

•マネージャだけでなく、複数ステークホルダの関与

Anna TavisとPeter Cappelliは、Harvard Business Reviewの最近の記事で、GE、Adobe、Netflix、Ciscoのパフォーマンス・マネジメント変革を紹介しています。DeloitteのBersin氏によると、多国籍企業の70%が変革の過程にあると言います。PepsiCoのタレント・マネジメントおよび組織開発担当副プレジデントであるChristopher T. Rotolo氏は、ビジネス・ニーズに応える新しいパフォーマンス・マネジメントを次のように説明します。

「年初の目標設定、中期レビュー、年末の評価は、すでに時代遅れです。目標を継続的に更新し、優先順位を変え、管理者に適切なチーム運営、評価、報酬を組み合わせられるように、よりダイナミックで柔軟なプロセスが必要です。」

フランス本拠とするPublicisの新しいパフォーマンス・マネジメントの鍵を握るのは、学習と育成です。 「私たちは、よりキャリア開発思考を深めることに重点を置きます。現在、より未来志向を取り、現在の役割、仕事への関わり、最近の成功と失敗、短期的および長期的なキャリア志向のスキルを従業員が理解する支援をしています」とHRのMichele Olton氏 は言います。「従業員の約70%が、新しいアプローチを取っていますが、『貢献、コネクション、作ること、そして、キャリア』に焦点をおいています。」

米国のデータと情報ソフトウェアの管理会社であるCommvaultのチーフ・ラーニング・オフィサーであるJoe Ilvento氏は、同社の新しいパフォーマンス・マネジメント・デザインである”Unlocking Potential“を開始し、フィードバックを与え・求める機会を提供することによって大きな成功を収めました。 「マネージャは、同僚や外部の顧客からデータを回収するためにフィードバックを求める裁量がある」といいます。グローバルで自動化されたシステムは使いやすく、複数のニーズを満たします。CommVaultのマネージャは、メンバーの「結果と貢献」、生き生きと価値を体現すること、ポテンシャル・レベル、役割の拡張や昇進のためのロードマップなどに関する質問を投げかけられます。

フィードバックが過不足ないことは、別の問題です。ニューヨーク・タイムズ紙の一面で報道されたAmazonの継続的な評価プロセスは、組織内に感情的ストレスと燃え尽き現象を招いたと言われます。作業の種類にもよって結果は変わりますが、 例えば、コールセンターであれば、毎日または毎週のフィードバック・セッションが有用となりますが、研究開発チームのフィードバックは、タイムリーにする必要があります。特に、重要なプロジェクトのマイルストーンで実施するのが適切です。

評価を排除し、別の方法を採択することは、多くの組織で受け入れ難いかもしれません。「多くの企業が、試みているように、わたしたちも、評価を排除することを検討しました。しかし、当社のパフォーマンスに対して対価を払う文化を踏まえて、引き続き評価することを決定しました」とPepsiCoのRotolo氏は述べています。実際、CEBの研究によると、レビューを排除するとエンゲージメントとパフォーマンスが10%も低下し、マネージャが他の業務を優先して、フィードバックが減ると言う結果も報告されています。

パフォーマンス・マネジメントを変えるチーム

多方面からリアルタイムのフィードバックを与えるチーム・パフォーマンス・マネジメントは、現実をより正確に反映し、より豊富なデータを提供し、偏りがありません。Sears AutomotiveのHR担当部長であるSean Helsel氏は、次のように述べます。「私たちのパフォーマンス・エネイブルメント(有効化)の手法は、透明性と民主化を図ります。このアプローチでは、複数のソースからフィードバックを得ることができ、リアルタイムでOKRの調整[目標/主要な結果の測定]をします。」

顧客がいかなる方法、かつ、どこででも購入できる昨今、市場競争は激しく、Searsは苦難を強いられています。そう言う状況で、「パフォーマンスの有効化」は、伝統的なアプローチを尻目に、定期的なチェックインでより迅速に変化に適応します。

チームに重点を置くのであれば、新しい文脈におけるパフォーマンスの新モデルを検討しなければなりません。チームのパフォーマンスと育成の要件は、個々の育成とは著しく異なります。

•チームの動機とパフォーマンスは、個人のそれとは異なる。

•チームを成功させるパフォーマンスは、チームの目的、構成、および期間によって異なる。

•チームには、組織との連携、個々の育成およびパフォーマンスのニーズを含む複数の重複したニーズがあることが多い。

•他のイニシアチブや要素(地理的、機能、製品ライン、および報告関係)によって優先順位を決める。

チームのパフォーマンス・マネジメントは、トップダウン・アプローチから複数部署で共有するビジネス成果を示すゴールへと移行することが肝要です。少なくとも次の重複するニーズを考慮しなければなりません。

•組織 - 効率性、有効性、優秀な運用、革新性などの主要な目標に焦点を当て、チーム・レベルで作業プロセスを調整。

•チームー全体のチーム・プロセス、メンバの関係および成果、メンバが同等に参画すること、アウトプットを考慮。

•従業員 - 個々のニーズに応え、チームメンバー全員が貢献し、そしてパーソナライズされたニーズを満たしているかを確認。

•タレント・マネジメント -将来の予測を正確にするためにチームのパフォーマンスを妨げたり、向上させるパフォーマンスの傾向を理解。

テクノロジーとチーム・パフォーマンス・マネジメント

新しいHRアナリティクスが企業の既存の人材とギャップを定義するのに役立つ中、企業でグローバルな人材資産をマッピングするテクノロジーの導入がなされ、組織全体にリアルタイム・フィードバックが浸透することが着々と進んでいます。例えば、IBMでは、独自のアプリケーション・チェックポイントを使用して、目標を設定し、より多くのフィードバックを得ることができます。Accentureでも、「業績達成文化」を促進するためのアプリ(アクセンチュア・ピープル)が導入されています。

Commvaultは、パフォーマンス・マネジメントと同時に複数のタレント分析のニーズに対応しています。「キャリブレーション・ミーティング」は、さまざまなコーチングやキャリア開発のデータポイントやチェックインをするためのアイデアをマネージャに提供します。タレント・マッピング、拡張された役割と昇進可能なタレント・リスト、離職リスクレポート、潜在的なタレント・マップも含まれます。 「シンプルさがより正確さを生み、マネージャの参加率も高くなると予測しています。採用率は100%です」とIlvento氏は言います。

また、リアルタイム・フィードバックを可能にするスマートフォン・ソリューションも活用されています。一例として、ヨーロッパのeリテール業者、Zalandoは、上長や同僚を含む複数のクラウドソースによるフィードバックとともに一連の質問ができるモバイル・アプリを公開しました。

このようなフィードバックは従来のマネージャ対従業員のアプローチよりもインフォーマルであるため、以下のような問題が提起されます。

•組織はどのようにフィードバックを追跡するのか(そして、どのようにすべきか)?

•チーム内競争の懸念、従業員が自分の貢献を強調しながら、同僚を格下げする」ようなシステムをゲーム化する問題はないか。

フィードバックをリアルタイムで捕捉し広める強力なテクノロジーですが、効果的な業績管理を再設計するためのインプットとなるフィードバックの質を低下させる可能性もあります。「マネージャーと従業員の対話がプロセスの副産物であり、それが従業員のエンゲージメントを向上させる循環を作り出しています」とIlvento氏は言います。

理想のチーム・パフォーマンス・マネジメント

アジャイル・プロジェクト・マネジメントからチーム・パフォーマンスをリアルタイムで調整する

(もともとはソフトウェア開発チームで使用するように設計される)ことが生まれました。明確な目標、顧客重視、シンプルさ、スプリント・サイクル、重要なタイミングで振り返りを促します。

このことを踏まえて、パフォーマンス・マネジメントの新しい提案モデルは、スクラム手法(ラグビーの”scrummage“という言葉から生まれ、リアルタイムで反応するための停止と開始のアクションを指す)を多用し、個人レベル、チーム・レベル、企業レベルの複数レベルのパフォーマンスを捉え、進捗状況を反復的に評価し、再評価する形が想定されます。

導入にあたって

パフォーマンス・マネジメントの新しいアプローチが、個人そしてチーム・レベルで、確実に実現するかどうかを見極めるには時間がかかります。 しかし、ここで、検討に価する質問を5つ挙げましょう。

マネジメント・アプローチ:

•絶え間無いフィードバックが新しい定型とみなされることについて、同僚間の信頼関係にどのような影響があるか?

•どのような種類の追跡メカニズムとロールアップ・データを展開すべきか?

•一般的な格付けエラー(例えば、確認バイアス、ブラインド・スポット、個人的な自己優先)は、インフォーマルな格付システムでは、減るか。

•新しい種類のデジタル・チェックインは、国のプライバシー規制を受けるか?

•組織は、どのようにして企業全体の識見をまとまったデータから集めることができるか、どのような目的のためにデータが使用されるのか?

将来を見据えて

今日のチーム中心主義と相まって、従業員に「常時」フィードバックが求められる中、年1回のパフォーマンス・レビューは、過去の遺物と化しています。 瞬間的スナップショットに基づくパフォーマンスでは世の中の変化についていけません。 一方、より高い頻度、複数の視点、継続性、リアルタイムのフィードバックは、より現実に即したパフォーマンスを実現させていくことでしょう。

Marjorie Derven は、Hudson Research & Consultingのパートナーです; mderven@hudsonrc.com.
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