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マネジメントの変化とT&D:2016年ATD International Conference & Exhibitionより

2016年07月12日 10:04

今年も5月にATD(Association for Talent Development)のカンファレンスが5月に開催されました。総勢世界95か国からの2000人を含む、トータル1万500人の参加。
300以上ものセッションと400以上の展示のある大規模なカンファレンスなので、一口にトレンドといっても語ることは難しいのですが、Talent Developmentに大きな影響を及ぼしているマネジメントの変化が、“Neuro Science”や“Micro Learning”、“EQ”、 ”Engagement“ 、”Just in Feedback“、”Just in Learning” といったワードがコンカレントセッションやExhibitionに多くみられた背景になっていることをキーノートスピーチのメッセージからご紹介したいと思います。
 今年のキーノートスピーカーは、サイモン・シネック(Simon Sinek), ブレネー・ブラウン(Brene Brown) , そして、ジェレミー・グスチェ(Jeremy Gutsche)でした。
サイモン・シネック氏のリーダーシップに関してのスピーチは、Physiology of Leadership (リーダーシップの生理学)がテーマでした。TEDでもご覧になった方もいらっしゃると思いますが、会社を一歩出れば様々な「危険」が待ち構える中で、リーダーには、組織としての安全な環境を作ることと信頼の構築が重要であること、それに加えて今回のATD ICEで言及されたのは、「生理学」的な知見からの合理性が語られました。
 安全な環境があることによって信頼が生まれ、信頼によって行動を促すエンドルフィンが出るが、その安全な環境の中での明確な目的と目標があって、達成によってドーパミンが放出され、それが長期的な行動を促すモチベーションとなり、その達成のポジティブな(社会的な意義も含めた)貢献が認められることによって「誇り」が形成され、「誇り」を感じるとセレトニンが出る、そしてセレトニンによる「誇りを持てる仕事をしている」と感じることが、幸福感や仕事や組織へのロイヤリティーや愛情といった情動を生み出すオクシトシンが出るという生理的な循環は、リーダーとしての安全な環境の提供・維持、共感できる目的の提示、達成を明確に知ることができるメジャラブルな目標の提示、その達成を支援し、個人の成長と貢献を褒賞するというパフォーマンス・マネジメントの循環に合致するものであり、それが人間の生理という自然の摂理としてパフォーマンスととらえて時にも、もっとも妥当なプロセスであり、リーダーの取るべき行動であるということが話されました。
 ベレネー・ブラウン氏のお話は、「リーダーに必要な勇気」というテーマで、「自分自身の心の弱さを共有できる」リーダーの勇気がその人の「価値観や信念に対する共感」と「信頼」を生み、また、弱さを知っているということは、自分自身を成長にみちびくことができるということであり、「成長のスキル」ということができる、という「自分自身の弱さ」を認め、他者と共有できる勇気の大切さについてユーモアを交えたご自身の体験から話され、会場の大きな笑いと拍手が起こっていました。
 ジェレミー・グスチェ氏の会場を駆け回りながらのエネルギッシュなプレゼンテーションでは、「イノベーション」は小さな日常からの発見にあるものであり、一つの成功に決してとどまることのなく、日々新しいものを問求め、失敗しても変化に順応していくことができる柔軟な心を持つことのから生まれるものであり、特別なことにチャレンジすることではないところから生まれてくるということをご自身のお父様の話や友人の話から紹介してくれました。
先回のニューズレターで、パフォーマンス・マネジメントの新しい動きについて書きましたが、2008年のリーマンショック以降の仕事に対する価値観の変化やミレニアル世代の学びの変化などが与えているマネジメントや、人の学びや育成へに対して大きな変化をもたらしていることが Micro LearningやJust in Time Learning & Just in Time Feedback/Coaching、テクノロジーの浸透によるPerformanceとLearningのシームレス連携などのトピックに表れていました。経営環境の変化が人材のマネジメントや育成に大きな変化を及ぼしていることと実感する大会でした。
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