FC2ブログ

CPLPハイライト

2020年06月27日 09:13


例題1)ADDIEは何の略ですか。
A. Assess, design, develop, implement, evaluate
B. Assess, discover, design, implement, evaluate
C. Analyze, design, develop, implement, evaluate
D. Analyze, discover, design, implement, evaluate

【解答】 Cが正解です。ADDIEは、分析、設計、開発、導入、評価の略です。

例題2)Gagneの9教授事象の強みを述べているのはどれですか。
A. This theory is a collection of strategies used to quickly produce instructional packages depending on types of trade-offs between design and delivery.
B. This theory supports the notion of lesson plan design and an ideal teaching sequence that enhances retention because the training is based on the way that learners process information.
C. This theory outlines a learner-centered instructional style that guides the learners to discover what they need to learn.
D. This theory outlines six behavioral levels including knowledge, comprehension, application, analysis, synthesis, and evaluation.

【解答】 B。人間が情報処理、短期記憶装置から長期記憶装置に情報をプロセスする理論に基づき、編み出した事象であるから。

例題3)加速学習は、脳の左右の側面、皮質、辺縁系を含むものであり、故に学習を自然に促進します。加速学習の説明ではない文はどれですか。
A. Provides learning challenges for learners to overcome
B. Supports both learners and trainers
C. Presents material both visually and verbally
D. Provides for group-based learning

【解答】 正解は、A。加速学習は、チャレンジや学習を克服することに焦点を置かないため。

*詳細は、ATDから発売されている「ATD Learning System」を参照ください。
スポンサーサイト



T+D Magazine最新号トピック: 「ニューロ・ダイバーシティを求める企業」

2020年06月27日 09:12

Ryann K. Ellis

成功する組織は、ダイバーシティが生産性と利益に与えるインパクトを理解しています。変化する顧客ニーズへの迅速な対応、グローバル市場の開拓、一流人材の獲得には、性別、民族、人種、世代の多様性に対する積極的なアプローチが必要であることを熟知しています。そして、今、職場で新しく形成されつつある流れが、ニューロ・ダイバシティです。

ニューロ・ダイバシティを推進することは、脳機能や行動がバリエーションに富み典型的なニューロ・タイプと異なる従業員をチームに迎え入れることです。彼らがメンバとなると情報処理ややりとりに変化がもたらされます。通常、自閉症スペクトラム障害(ASD)、アスペルガ症候群、注意欠陥多動性障害、失読症、およびその他の認知の違いを持つ人が含まれます。

Centers for Disease Control and Preventionによると、今日、およそ60人に1人の子供が自閉症スペクトラムにあり、世界保健機関は世界中の160人に1人の子供が何らかの形で自閉症を発症すると予測しています。しかし残念ながら、Drexel大学の調査では、ASDのある若い成人の58%が失業しているという結果が出ています。

Autism Worksは、こうした数字が職場環境にどのように反映されるかを教えます。自閉症を認知し、ASDを持つ個人向けのプログラムを開発し、家族や地域社会と緊密に連携するこの組織は、自閉症スペクトラムの人々の失業率は77%にもなると報告しています。そして、雇用されていたとしても、彼らの強みや興味を反映しない単純作業に従事している例が多いと伝えます。Drexel大学の分析によると、自閉症で働く成人の半数以上は、自分のスキルは仕事に必要なレベル以上だと言います。

Auticonは、そのようなタレントのために新しい展開を図る取り組みをしています。グローバルITおよびコンプライアンス・コンサルティング・ビジネスでは、ソフトウェアおよびWebベースのアプリケーションの品質保証テストのために、自閉症スペクトラムの従業員を採用しています。CEOのKurt Schöffer氏は、Auticonの使命は「ニューロ・ダイバシティの認知を高めながら、活用されていない人材プールのための特別なキャリア機会を創出すること」だと述べています。

機会と利点
Auticonは、採用するASDを持つタレントが、ロジック、パターン認識、精度、持続的な集中力における認知能力が高く、直感的にエラーを見つける能力を高められると報告しています。同社はこの可能性を利用して、「自閉症スペクトラムにおいて非常に才能があり、熟練したタレントがIT業界やコンサルティング業界における雇用機会を加速させる」とSchöffer氏は付け加えます。

学習、注意、および他の認知能力の違いは欠陥ではなく利点であると考えるのは、Auticonだけではありません。 EYのNeurodiversity Center of Excellenceも、ASDでより多くのタレントを雇用しています。そのイニシアチブは2016年にペンシルベニア州フィラデルフィアで開始され、技術専門家がデータの収集と分析、ドキュメントの追跡を管理しています。 EYはフィラデルフィアをパイロット・ロケーションとして選びました。優れたSTEM教育と自閉症に特化したプログラムを持つ大学に近く、ニューヨークとワシントンDCの中間にあるためです。

EYのダイバシティとインクルージョンのグローバル副部長であるKaryn Twaronite氏は、次のように述べます。「ニューロ・ダイバシティのタレントは、技術・詳細指向であることが多く、分析、数学、パターン認識、情報処理における強力なスキルを備えています。」

EYによれば、最初の1か月で、技術トレーニングの時間を半分に短縮する程飲み込みが早いという
結果が出ました。また、彼らが、一緒に訓練を受けた一般従業員よりもはるかに速くプロセスを自動化する方法を学んだことも発見しました。その結果、短縮時間を利用して、自動化をより迅速に学習できるトレーニング・ビデオを開発しました。 EYはこの最初の成功の後、2017年にテキサス州ダラスにプログラムを拡大し、その取り組みは他の場所にも拡大し続けています。

「企業は自閉症の人々が問題解決に通常と異なるアプローチを取り、論理的で率直な思考が生産性を大幅に向上させ、プロセスの改善に拍車をかけることを期待している」とTwaronite氏は言います。

門戸を開く
Microsoftの自閉症雇用プログラムは、ソフトウェア・エンジニアリング、データサイエンス、コンテンツ作成など、社内のさまざまなチームの人材を集めるために2015年に始まりました。プログラムへの受け入れのプロセスには、自閉症雇用イベントへの参加が必要です。適格な候補者は、最初の技術的スキル評価を受け、その後、電話によるスクリーニングと招待制の1週間のキャンパス・イベントに参加して、スキルと実行可能性が会社のニーズと一致するかどうかを判断されます。

採用とアクセシビリティの責任者であるNeil Barnett氏は、「採用とオンボーディング・プロセスを調整する方法についてもっと広くかつ包括的に考えれば、Microsoftで活躍できる非常に才能のある自閉症の人々がいる」と述べます。彼は、従来の採用プロセスがASDの求職者にとって大きな障壁になると言います。 「門戸を調整することにより、候補者が採用担当マネージャーに自分の力量を披露し、実証するのを助けることができる」と言います。

プログラムの開始以来、50人を超えるフルタイムのニューロ・ダイバシティのタレントがMicrosoftで就業しています。すべて、ワシントン州レドモンドにある同社の本社に属すため、入社者の70%が引っ越しました。

同様に、Freddie Macは、ビジネス・ニーズとASDを持つ個人のユニークな能力が一致するインターンシップ・プログラムを開発しました。このプログラムにより、連邦住宅ローン住宅ローン会社は、主に未就職の才能ある人材(コンピューターサイエンス、数学、金融などの分野で大学の学位を取得しているASDの若年成人)と接触できます。Freddie Macは、自閉症自己擁護ネットワークを含む組織のネットワークと協力して、候補者を特定し、職務を説明し、選ばれたインターンがその潜在能力を最大限に発揮できるよう支援します。

違いの理解
Marcelle Ciampi氏は、Everyday Aspergersの作者であり、ニューロ・ダイバシティを推進するテクノロジ企業であるUltranautsのシニア・リクルータ兼アウトリーチ・スペシャリストです。さらに重要なことは、彼女は天分の才能に恵まれながら、アスペルガ症候群、失読症と診断されていることです。

Ciampi氏は、The Aspergianという自閉症を持つ人が日常・仕事を通じて自らの経験を語るWebサイトで、真の職場のインクルージョンがごく限られたフォーカスでしかとらわれず、責任者が採用の際、ステレオタイプや暗黙のバイアスをチェックできないことに懸念すると述べます。

Auticonのリーダも同様の懸念をあげます。自閉症は個人によって異なり、それぞれ特徴のある独自のプロファイルがあります。

しかし、共通するのは、高度な専門的スキルと能力に加えて、自閉症は、自閉症のない人が通常簡単に習得できる職業人生活と対人関係に課題をもたらす可能性があることです。アイコンタクトとタッチ、おしゃべり、ノンバーバル言語、鋭敏な感覚など、自閉症を持つ従業員が持たない従業員と協力することが困難になる可能性があります。

このやり取りを容易にするために、Auticonは個別サポートを提供できるように訓練されたジョブコーチを採用しています。ジョブコーチは、コミュニケーションを促進し、ニューロ・ダイバシティの如何に関わらず誰もがアドバイスを必要とするときに手を差し伸べます。一人一人の個々のニーズに応じて、ジョブコーチはまた、職場環境への適応を容易にします。

「私たちのアプローチはセルフ・エンパワーメントの概念を採用します。そのため、ジョブコーチは必要な限り多くの支援を提供しますが、常にできるだけ最小限の支援を行います」と述べています。

適切なサポート提供
EYのプログラムの候補者は、専門のスクリーニングとトレーニングも受けます。まず、電話によるスクリーニングで合格した人は、半日のグループ面接のためにオフィスに招待されます。Twaronite氏は批判的思考、技術的スキル、チームビルディングを評価するための場としています。合格者は、SuperWeekと呼ばれる1週間の対面式のオリエンテーション、トレーニング、および評価体験に参加します。

SuperWeekの間、彼らはチームベースの作業シミュレーション、対人スキル開発、役割と会社を紹介するセッションに参加します。サポートはそこで終わりません。オンボーディングとトレーニングは、自閉症の正式なトレーニングを受け、採用プロセスに関わった採用マネージャによって行われます。

Microsoftの新規採用者もオンボーディング・サポートを受けます。特に、企業は最初にロジスティクスを模索し、希望に応えることが非常に困難な場合があるため、このセッションで情報提供することを優先します。たとえば、Microsoftは特定の場所、報告関係、服装規定について明示します。また、一部の新規採用者のために初日または週の詳細なスケジュールを準備します。

さらに、コーチ、メンタ、またはいわゆるサポートサークルのメンバになることを同僚に課します。新しい役割と組織に着任するときに、仕事関連の情報とソーシャルサポートを新入社員に提供できます。

会社のリーダと同僚は、チームメンバを巧みに管理し、すべての人にとってよりインクルーシブな体験を生み出すためのトレーニングも受けます。 Barnett氏のアドバイスはとてもシンプルです。

「より頻繁にフィードバックを与え、会議の要約を書面で共有し、期待するアクションを明確に伝えることは、すべての従業員が成功するのに役立ちます。」

Ciampi氏は、雇用プロセスとオンボーディング中に環境整備または職場調整をリクエストするための明確な手段を提示することをニューロ・ダイバシティ・プログラムのある企業に助言します。たとえば、ジョブ・アコモデーション・フォームがあると、このプロセスを簡略化できます。彼女はまた、ASDで新規採用をサポートする最良の手段は他の自閉症を持つ従業員であることを指摘します。言い換えれば、可能な場合、自閉症のある同僚やマネージャがトレーニングを受け、新入社員を自閉症のあるジョブコーチとペアにすることがベストです。

最後に、Ciampi氏は、ASDを持つ従業員と仕事する従業員を訓練するために、企業が自閉症ではない従業員に自閉症について何を知りたいかを尋ねるよりも、「ビジネスリーダが、自閉症であることについて知るべきことを自閉症を持つ従業員に尋ねてみる」ことだと言います。

https://www.td.org/magazines/td-magazine/a-workforce-that-spans-the-spectrum#gsc.tab=0

ATD Virtual Conference のご報告

2020年06月27日 09:11

ATD 初のATD Virtual Conferenceが2020年6/1〜6/5まで開催されました。オンライン・コンファレンスの豊富なラインアップを数回に分けて、今月号からご紹介いたします。第一回目は、Instructional Design部門の最近の情報です。

脳科学研究が進み、データ処理のメカニズムが明らかになる中、インフォグラフィックやビジュアル・デザインが注目されています。Mike Parkinson氏やConnie Malamed氏は、そうした理論を踏まえ、学習に影響を与える教材の表現方法の指針を与えてくれました。加えて、図画描写、アニメーション、オーディオ・ビデオ機能がバージョンアップしたMicrosoft PPTを使った教材作成は、教材作成者の心を鷲掴みにするでしょう。特に、BrightCarbon社のGoring氏とGarroch氏が紹介する画面切り替え「変形」を使った、学習を促すデジタル教材作成、そして、add-insを取り込んだ効率の良い作業は、魅力的な教材を開発するための後押しをすることと思います。

マイクロ・ラーニングの分野では、Karl Kapp氏とRobyn Defelice氏が、定義もまだ定まらないマイクロ・ラーニングの概要を明確化し、具体例を挙げながら3つのカテゴリに分け、マイクロ・ラーニングのロールモデルを紹介しました。マイクロ・ラーニングは、決して既存のPPT教材を短縮すればいいものではなく、設計時間が、f2fよりも長いプロジェクトがある事例も挙げられました。「学習」を重視すれば、ストリーミング動画作成とは、作業プロセス、人員体制も異なり、当然、開発費用にもそれが反映されることが予想されました。3つのカテゴリの内、パンデミック後の職場をテーマとするマイクロ・ラーニングの具体例をご紹介します。https://www.shortsims.com/play

Kimberly Devlin氏は、インストラクショナル・デザイナが直面する3つのチャレンジを皮切りに「研修を半分の時間で開発・導入する」方法を提案しました。まず、時間の制約、クライアントの高い期待、学習者が研修にのらない現実が多くのデザイナを悩ましていることに共感しました。そして、1. 成人学習の大家Knowlesの挙げる6つのガイドラインを研修に盛り込むこと、2. 研修後、学習者が具体的にできる(DO)ことを描き、それを研修に反映させること、そして、3. 講義中心ではなく、学習者の学びを引き出し、「遊び」心を研修に取り入れること等を紹介しました。最後に紹介された、ある研修担当者がDelvin氏に「クライアントから30分で(30分では収まらない)コンテンツを来週やってくれと言われました。どうすれば良いか」とアドバイスを求めた際、彼女が「全部内容を網羅するのではなく、3分しかなければ、できない重点項目を考え、それを研修にするのです。」という言葉が、非常に響きました。

Laura Ouden氏は、「学習転移」の研究結果とその対応手段に関するプレゼンを発表しました。研修6ケ月後、学習したことがどれだけ現場で活かされているかを調査し、「20%の研修内容」だけが転移されているという驚異の事実を突き止めました。研修開発・導入をしている者としては、非常に「悲しい」結果です。さらに、Ouden氏は、それを改善するための手段として7つの指針を紹介しました。ステークホルダーと共有意識を持ち、コミットメントを引き出すこと、学習目標とビジネス機会を一致させること、サポートする環境、転移を促す学習者の動機付け、現場への適用性、転移するための様々な度重なる機会、転移を促すテクノロジとしています。効率よく研修の成果をビジネスにつなげるための指針にできればと思います。 文責:インストラクショナル・デザイナ 多田宣子

ATD Virtual Conferenceは、メンバーネットワークジャパンの団体割引コードを使えば400USD弱で8月まで視聴が可能です。 ATDメンバーネットワークジャパンの団体割引コード :202003002, https://virtualconference.td.org    


ポストコロナのラーニング

2020年06月27日 09:10

日本は、新型コロナウイルスの流行による完全在宅モードから少しずつ人と人がリアルに会うような活動も再開されつつありますが、ラーニングや人事の世界はどうでしょうか。

少なくとも、「リモート・ワーク」は、働き方の一つの選択肢として導入され始め、今までデジタル環境で働くことが前提ではない組織でも、将来的なリスク回避を見据えたデジタル化や在宅勤務が模索され始めています。ネガティブな影響だけではなく、二の足を踏んでいた「変革」への一歩が大きく後押しされた組織も多いのではないでしょうか。

チェンジマネジメントこれから
制度や日常のマネジメントやコミュニケーション・スキルや健康管理などの側面も含め、人事にとり、多様な働き方を促すためにすべきことが沢山あると思います。今まで以上に長期的・戦略的視野に立ち、部分最適の動きではなく、統合的なタレント・マネジメントを実施し、バーチャル環境でもメンバの状態を把握できるITシステムの有効活用も必要とされるでしょう。ただ単にシステムを導入してデータを入れるのではなく、それをもとに新しい働く環境にあった組織文化やマネジメントの定着を図るためには、人事主導のチェンジ・マネジメントが重要になるのではないでしょうか。データ・ドリブンで、エビデンスに基づいた経営層の意思決定を促すためにも、今こそ、人事の視点から見た組織課題や変革の指針を示すスキルとリーダシップが求められていると思います。* (*データ・ドリブン人事戦略とチェンジマネジメント支援の第一歩として、人事やプロジェクト・チーム向けアクション・ラーニングも提供していますので、ご相談ください。)

オンライン・ラーニング実施のポイント
強制的に始まったリモート・ワークによって、「研修」の世界では、急遽集合で行う予定だった新人研修をZOOMなどのビデオ・カンファレンス・システムなどに「置き換えて」行った会社も多いと聞いています。そして、「あら、これからは、集合研修じゃなくてもいいんじゃない?私達の研修、全部オンライン化できる?」といった乱暴な話も聞きますが、オンラインで実施してみて、初めて「研修設計」の重要性を感じる人材開発部門や研修の提供を業としている講師やベンダーも増えています。

オンライン・ラーニング(Webinarではなく、「研修」)を実施する際のポイントは、ATDのグルたちが様々なところで発信していますが、Kathy Laborie氏の講座も参考に以下にポイントをまとめてみました。

大前提:学習の目的・目標との整合を取る (対面集合研修のコピーではない)
Key1.テクノロジー:講師はもちろん、学習者も問題なく使えるか、つながる状態を保てるか
Key2. インストラクショナル・デザイン:受講者を学習に巻き込むプロセスと研修をどのように実業務や仕事の場面に活かすのかの道筋を示す教材を含む有効な学習デザイン
Key3. プロデューサー:講師がデリバリに集中するためには、研修進行中のテクノロジの側面やチャットなど受講者のモニタなどを担う人との連携が不可欠。講師一人でいろいろなことをすると、デリバリがおろそかになる
Key4.講師:プラットフォームを使いこなす。受講者のエンゲージメントを高めるオンラインでのプレゼンテーションスキル
Key5. PC画面の向こうに一人いる受講者に対して、テクノロジ環境やコミュニケーションなど、どのように気を配るか。

私も参画しているATDでは、コロナ以前からバーチャル・トレーニングに関する情報を提供してきていましたが、先日まで行われた(今も視聴可能)なATD Virtual Conferenceでも改めて、「バーチャル」だからこそもう一度確認しなければならない「成人学習理論」や「インストラクショナル・デザイン」の基本を何度も振り返りました。そもそも集合研修でも必要なことなのですが、学習へのエンゲージやアテンション時間などがより短くなる「バーチャル研修」では、ち密な設計とシステム側の操作をサポートするプロデューサーとの連携が必要となります。

設計の面で言えば、学習の定着をしっかりと図りたいのであれば、インターアクションが必要なのは集合研修でも同様で、そのためには、クラスサイズは最高20人までと言われていますが、それは、オンライン研修でも同じです。アテンション・スパンは、集合研修では9分程度と言われていますが、それが、オンラインになると3分から4分と短くなることが分かっているそうです。つまり、3分から4分の間に必ず何等かの学習者アクションを起こす仕掛けが必要だということです。「講義(言葉は悪いですが、情報の垂れ流しで、一方的に講師がしゃべる)」形式のセミナーとは違います。セミナ形式は、「情報提供」としては良いかもしれませんが、「学習効果」はあまり望めません。

長い研修は、リアルの集合研修でも疲れますし、そもそもその80%は、その日のうちにほとんど忘れられてしまいます。インターアクションが少なければ、長期記憶に残そうとする作用が低いため、20%のなかにすら入らないかもしれません。一回のバーチャル・クラスの長さは、マックス90分と言われていますが、それが、一日の中で数回、何日も、という状態はかなりのストレスになるでしょう。

講師のファシリテーション・スキルとテクノロジーの連携のみならず、「研修」という形態が必要なのか、パフォーマンス・サポートとしての「情報」にアクセスできる環境が必要なのか、業務上の必要性と業務への習得したことの展開をどうするのか、など、改めて「研修ニーズ」の明確化とコンテンツ展開のあり方をインストラクショナル・デザインやラーニング・サイエンスを含む学習理論の基本をしっかりと見なおして、新しい職場環境に即した「学習環境」の提供が求められるのではないでしょうか。(文責:ID社代表 中原 孝子)

「インストラクショナルデザインの基礎」や、「研修ニーズの特定と効果測定の考え方」、「オンライン・ラーニングの設計ポイント」、「バーチャル・マネジメント-マネージャ―力強化」、「データ・ドリブン人事戦略推進のための基礎知識」、「チェンジマネジメントの基礎」など随時オンライン研修として展開予定です。また、「パフォーマンス・コーチング」や「人事のためのパフォーマンス・コンサルティング」の相談やオンラインアドバイスセッションも随時受付中です。Info_id@instructionaldesign.jp まで、お問い合わせください。

CPLPハイライト

2020年05月26日 14:07

例題1)時間と出席を追跡する新しいシステムを使い始める準備のため、あなたは、そのシステム導入の研修プログラムを開発することになりました。従業員全員が参加します。多くの部署にカスタマイズした研修を作りましたが、次のどの要素を考慮しますか。
A. Culture and modes of learning
B. Bloom’s taxonomy and cognitivism
C. Pedagogy and motivation
D. Business drivers and Maslow’s hierarchy of needs

【解答】 Aが正解です。組織文化とVAKモデルを考慮します。

例題2)組織が縮小化を図り、レイオフを実施しました。その後に初めて行う研修の最初に学習者のマインドセット、レッスンの期待、直近のニーズを尋ねました。これは、どのコンセプトに基づくものですか。
A. The learning brain model and sympathetic deliberations
B. Cognitivism and behaviorism
C. External and environmental influences and Maslow of hierarchy of needs
D. Divergent thinking and active listening

【解答】 C。ストレス、会社の状況や見通しは、External and environmental influenceであり、学習者の学習に影響するから。Maslowにおいては、上位のニーズは、下位のニーズを満たして初めて訴求できると考えられるから。

例題3)ビデオを使用した研修において、5つのパーツを正しい順序に並び変えてモデルを作る内容にしました。インストラクションをテキストで示したのは、次のことを考慮したからです。
A. Learner’s attention span
B. Learner motivation
C. Learning culture
D. Learner’s intake style

【解答】 正解は、D。人の学習の好み、VAKモデルのため。

*詳細は、ATDから発売されている「ATD Learning System」を参照ください。