CPLPハイライト

2017年05月31日 13:55

CPLP(Certified Professional in Learning and Performance)とは、ATDが発行・認証している資格の名称です。取得には、知識試験と実技試験(規定に従ったワークプロダクトの提出)をクリアする必要があります。CPLPを取得することにより、組織・人材開発プロフェッショナルに求められる基礎能力を有していることが客観的に証明されます。欧米企業の組織・人材開発部門や、コンサルタントの間では一般的となっている資格です。 https://www.td.org/Certification

ここでは、CPLPの知識試験エリアである次の10のモジュールに関して、各モジュールのハイライトを、「知識試験で出題される例題」を基にご紹介していきます。

1: パフォーマンスの向上: Performance Improvement
2: インストラクショナルデザイン: Instructional Design
3: 研修の提供: Training Delivery
4: ラーニングテクノロジー: Learning Technologies
5: 測定と評価: Evaluating Learning Impact
6: 研修プログラムのマネジメント: Managing Learning Programs
7: タレントマネジメント: Integrated Talent Management
8: コーチング: Coaching
9: ナレッジマネジメント: Knowledge Management
10: チェンジマネジメント: Change Management

例題1) パフォーマンス・マネジメントを実践するスペシャリストが、「組織」を分析する際、一番理解していなければならないことは何ですか。

A -The competitive environment
B -Compliance issues
C -The industry segment, organizational structure, formal and informal power structures, knowledge transfer, and business awareness
D -All of the above

【解答】 D が正解です。なぜなら、パフォーマンス・マネジメントのスペシャリストは、組織の出す結果を改善する要因となる業界のことを広く理解していなければなりません。Aは、競合のやっていること、新しいテクノロジ、イノベーションなどを指します。Bは、コンプライアンス、つまり、健康、安全に関わる業界、国、地域のファイナンス・リポートに必要となる事項です。Cは、業界、組織構造、フォーマル・インフォーマルなパワー構造、ノレッジ・トランスファー、ビジネス感覚など広くスペシャリストが持つべきカンパニー・ノレッジ(業界ノレッジに対して)に含まれます。

例題2) 多くの状況に応用できる「雛形」となるものはどれですか。

A -Cultural and global awareness
B -Appreciative inquiry
C -Mergers and acquisitions
D -System archetypes

【解答】 正解はD。System archetypesは、システムの行動パターンを定義するものです。 Archetypesは、関わっているシステムの1つを区別することができます。

例題3)全体をなすために部分の関係性やそれぞれの部分の関わりあいの重要性をポイントとするのはどれですか。

A -Closed systems theory
B -Systems view
C -Open systems theory
D -Fifth discipline theory

【解答】 正解は、B。 Systems viewは、全体をなすすべてを表し、部分がどのように関わりあうかをみる視点です。 これは、大きなゴールに焦点を置きながら、組織のデータや情報を集めます。

*詳細は、ATDから発売されている「ATD Learning System」を参照ください。
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T+D Magazine最新号トピック (2017年4月)

2017年05月31日 13:54

■記事 「90%の学習機会」(THE 90% SOLUTION,ELAINE BIECH)

今日の人材育成専門家にとって、いろいろな学習の機会を提案できますが、70-20-10のモデル(70%の実体験、20%のやりとりの積み重ね、 10%のいわゆる研修)が、大きなガイドラインとなります。トレーナーは、そのうち10%の専門家です。一方、研修以外の学習の機会を提供するために、どのようなアプローチがあるでしょうか?

70-20-10の理論と背景
70-20-10モデルは、ノースカロライナ州の創造的リーダーシップ・センター(CCL)で1980年代に始まりました。その後、Michael LombardoとAnn Morrisonが、現在の70-20-10のフレームワークを提案し、職場におけるパフォーマンス向上のため、タレント・マネジメントに応用されました。1960年代後半に始まった実証研究が必ずしも70-20-10という結果を導きませんでしたが、その傾向はみられました。
 
70-20-10を70/20/10、70:20:10、70%20%10%、または、別のラベルで言うこともあります。(<図1>参照)しかし、呼び名より大事なのは、人がどのように学ぶかを明らかにした事実です。育成の専門家とシニア・リーダーはこの事実を把握することによって仕事を全うします。

<図1>
70%: 経験、ワークフロー、インフォーマルな学習、練習、On-the-job、割り当てられた仕事
20%: 人前で実行すること、ソーシャル、自律的、人、他人から学ぶ
10%: 教育、フォーマル、インストラクション、プログラム、新しいフォーマルなコンテンツ

70-20-10の学習活動
ここでは、それぞれの領域における学習活動をみていきましょう。

10%の学習活動
新しい概念や革新的なアイデアを仕込みます。
  •コース、セミナー、ワークショップ
  •eラーニング、バーチャル・モジュール
  •教室、eラーニングのブレンド学習
  •資格
  •専門認定
  •単科大学または大学のクラス
  •MOOCs、CMOOCs、およびSPOCs
  •書籍、記事、白書

20%の学習機会
励ましとフィードバックを受けることが鍵となります。会話が学習を促し、フィードバックを受け、自己満足に陥り、改善することを妨げます。他者から良い例や悪いことを私たちは、実は毎日学んでいます。
  •メンターとメンターを受ける者として参加する
  •ピア・フィードバックを促す
  •メンターまたはリバースメンターとして参加する
  •オンライン・プロフェッショナル・コミュニティに参加する、ブログを読む
  •アドバイス、意見、作業報告を求める
  •作業の調整/共有
  •内部/外部ネットワークの構築
  •360度フィードバック・プロセス
  •研究プロジェクトに参加する
  •他人を訓練する/教える

70%の学習機会
従業員にとって、仕事に関わるスキルを改善するための発見や意思決定ができるこの領域が一番メリットが大きいです。従業員に不足する知識とスキルを磨くために次のような機会を得られると、当人は最も力をつけます。一部、次にあげます。
  •問題を解決する
  •危機に対処する
  •クロス・ファンクショナルな活動に参加する
  •ローテーションで回る割り当てを担当する
  •地域社会やボランティア活動を担う
  •仕事の範囲を拡大する(新しい責任を負う等)
  •少し背伸びぎみの仕事を受け入れる
  •変化に適応する
  •新しい製品やサービスを獲得する
  •新たに学んだ概念を適用する
  •上級管理職との交流を深める
  •制御範囲を広げる
最後ですが、このモデルを、全体としてみなし、手段を講ずることです。すべての領域の学習機会を取り入れる視点を忘れてはいけません。

仕事のある所に学習の機会を
上記であげた機会は、必ずしも1つの領域を代表するとは限りません。例えば、ブログを書くことはソーシャルですが、研修でも効果的です。重要なのは、仕事をしている時に、学ぶ場があるということです。そのためには、「学び」の体験する機会を作らなければなりません。

フォーマルな学習
  •ふりかえりの時間を作る
  •練習、思い返す、観察、学んでいることを言葉にする時間を確保する
  •将来のビジネスにつなげるために名刺とメールアドレスを交換する
  •実際にありそうな場面のロールプレイを作る
  •フィードバックする

他者からの学習
  •教室やバーチャルの学習経験を超えた関係を構築する
  •学習者のためのコーチやメンターをつける
  •アプリとモバイル学習を使用する
  •ソーシャル・メディアを通して学習者と交流する
  •従業員たちに質問を投げることによって「井戸端」学習をする
  •従業員がチャレンジする機会を経営者とともに探す
  •学習者にローテーションやチャレンジングな仕事を求めるように、激励する
  •コミュニティとボランティアのオプションを探す
  •マネージャーが、正しい質問をするように学べるようにする

モデルを最大限に活用するためには、マネージャーが重要な鍵を握ります。コーチであり、従業員のパフォーマンスの責任は自分にあるという自覚をマネージャーは持っていますか。彼らが、育成方法を理解できるように助けるのがあなたの仕事です。そして、人事部門は、マネージャーを助けるためにコーチング、タレントを探し、育成するノウハウを持つ必要があります。

科学を知り、技術を応用する
70-20-10は、人が組織内でどのように学習し、パフォーマンスを上げているかを評価するガイドラインです。これは、決して規範的なものではなく、ほとんどの組織や環境下にみられる傾向をまとめたものです。これに基づいてあなたの説明責任と妥当性を再定義するのに役立たせて下さい。

詳細は、T+D Magazine 2016年12月号をご覧ください。

クイックレビュー:ATD ICE2017を終えて

2017年05月31日 13:51

今年のICEも大きなテーマは、“Micro Learning”と“Transformation(変革)”。

根底にあるのは、「職場における“Experience”と”Learning”を繋ぐこと」SNSなどのテクノロジーやMachine Learning機能によるPeer Connectionなども含む相互学習が継続に起こる“Eco-Learning”の起こるLearning Cultureを作ることが21世紀にタレント・デベロップメント・プロフェッショナルに期待されている役割であること。Micro Learningを単純に新しいe-learningの「製品」として捉えるのではなく、組織の継続な変化(ラーニング)と職場における業務を通じた「経験」(Performance)をどのように実現していくのか、そのための仕掛けをどのように導入し、どのように継続的な「学習と変化」がおこるようにファシリテートしていくのか、それを考え、実行することが人材開発部門に求められている役割であるという一貫したメッセージです。テクノロジー環境で育った人材がすでに労働人口の50%を超えている今、将来を見据えて人材開発に関わる人達自身が変わらなければ組織のTransformation(変革)は起こせませんよ!というのがメッセージでした。

去年も参加された方々にとっては、何が大きなテーマの違いかが見えなかったと言っているかたもいましたが、大きな人材マネジメントや人の学びに関わる大きな変化におけるコンテクストは変わっていません。EXPOにおけるラーニング環境をサポートするテクノロジーの進化スピードには目を見張るものがありました。Agileであることは、引き続き大きなチャレンジです。

「ラーニング環境」「業務環境」も大きな変化にある中、『目先の残業削減だけに翻弄されていて良いのだろうか?』と、グローバルの展開と日本の人材開発環境のギャップを、またも感じるICEでもありました。                     

CPLPハイライト

2017年04月24日 11:47

CPLP(Certified Professional in Learning and Performance)とは、ATDが発行・認証している資格の名称です。取得には、知識試験と実技試験(規定に従ったワークプロダクトの提出)をクリアする必要があります。CPLPを取得することにより、組織・人材開発プロフェッショナルに求められる基礎能力を有していることが客観的に証明されます。欧米企業の組織・人材開発部門や、コンサルタントの間では一般的となっている資格です。 https://www.td.org/Certification
ここでは、CPLPの知識試験エリアである次の10のモジュールに関して、各モジュールのハイライトを、「知識試験で出題される例題」を基にご紹介していきます。
1: パフォーマンスの向上: Performance Improvement
2: インストラクショナルデザイン: Instructional Design
3: 研修の提供: Training Delivery
4: ラーニングテクノロジー: Learning Technologies
5: 測定と評価: Evaluating Learning Impact
6: 研修プログラムのマネジメント: Managing Learning Programs
7: タレントマネジメント: Integrated Talent Management
8: コーチング: Coaching
9: ナレッジマネジメント: Knowledge Management
10: チェンジマネジメント: Change Management

例題1) システム思考(システムシンキング)の考え方は、パフォーマンス向上のために重要です。理由は・・・

A -問題・課題を全体的に見るから
B -小規模かつ段階的なチェンジは組織にとって大きな悪影響を与える可能性があるから
C -大きく変化する可能性がある施策を特定することができるから
D -上記の全て

【解答】 Responses A, B, and C all speak to important factors in performance improvement. System thinking is important because it puts a problem into the context of the larger whole with the objective of finding the most effective place to make an appropriate performance improvement. Therefore, response D is correct.

例題2) 次のモデルのうち、個人が日常的に起こる様々な出来事を扱うために用いられるものはどれでしょうか?

A -Cause and effect analysis
B -Appreciative inquiry
C -Open space technology
D -Ladder of inference

【解答】 Response D is correct because, according to Chris Argyris, people will interpret events differently and thus affect the outcome. 


例題3) 分析的なアプローチや懸念・問題に関するディスカッションから、ビジョンや機会に目を向けポジティビティにフォーカスするアプローチはどれですか?

A -Cause and effect analysis
B -Appreciative inquiry
C -Open space technology
D -Ladder of inference

【解答】 Response B is correct because appreciative inquiry involves the analysis of positive and successful (rather than negative or failing) operations. In essence, it "appreciates" what is there.

*詳細は、ATDから発売されている「ATD Learning System」を参照ください。

T+D Magazine最新号トピック (2017年4月)

2017年04月24日 11:46

ATDが毎月発行しているT+D (Training + Development) Magazineは、”WORK SMART, LEARN FAST, GET RESULT”をテーマに、組織・人材開発に関連した注目トピックやインタビュー、事例などを掲載する組織・人材開発に関する専門誌です。 https://www.td.org/Publications/Magazines/TD
ここでは最近の注目記事の要約をお伝えいたします。

■記事 「ポスト・ノレッジ世界のタレント・ディベロップメント」(TALENT DEVELOPMENT IN THE POST- KNOWLEDGE WORLD)、パティ・ゴール

 著書「エブリワン カルチャー」(An Everyone Culture: Becoming a Deliberately Developed Organization)の中で、ロバート・キーガンとリサ・ラスコーは次のように述べています。「移ろいやすい、不確実、複雑、かつ不明瞭な今日の世界(いわゆるVUCA World)で、世界は新たなチャレンジと機会に直面します。組織は今まで以上に働き、成果を期待しています。しかし、今まで慣れ親しんだ組織デザインでは、それらのニーズを満たしません。組織や職場が10年前に比べて大きく変わったことに同意しない人は、ほとんどいないでしょう。例えば、多くの利益をもたらしたテクノロジーは、自動化によって労働者が職を失うような脅威の一つの要因になっています。2016年のJob Seeker Nation Studyによると、回答者の56%の人たちが将来的に自分の仕事がロボットに取って代わられるのではと危惧していました。変化の速度も速くなり、イノベーションを求められるとともに、人は不安を感じるようになっています。
 このように状況が変わる中で、従業員や雇用者が自分自身のペースで仕事するために、何が必要になっているでしょうか?トレーニングやタレント・ディベロップメントはどのように変化し、近い将来何が求められるでしょうか?

変化が意味するもの:What the change means
 「イノベーション・ワーカー:21世紀のノレッジ・ワーカーを再考する」(The Innovation Worker: Rethinking the Knowledge Worker for the 21st Century)において、イノベーションとは次のように定義されます。「新たな素晴らしいプロダクトだけを指すのではない。イノベーションとは、よくある問題に対して、今までとは違う角度から、クリエイティブな解決策を生み出すことで解決し、市場において新たな価値を提供することを意味する。」.イノベーションがまさに求められるVUCA Worldにおいて、不確実性などの大部分はテクノロジーの進化の結果として起こります。確かにテクノロジーは仕事の変化をもたらしますが、それは必ずしも仕事がなくなることを意味するわけではありません。ヘルスケアや社会支援成長は期待される二つの分野ですが、そのためにはプロフェッショナルなサービスや建築、レジャー、ホスピタリティ、教育など多くの成長が必要となります。ブルッキングス研究所のテクノロジー・イノベーションの記事、「もしロボットが仕事を奪ったとしたら何が起こるでしょうか?雇用におけるテクノロジーの進歩と公共政策」の中で、「テクノロジーの進歩の中で”情報”を扱う仕事は減っていくことが期待される」と述べています。「このような変化が起こるのであれば、価値あることはクリエイティビティとイノベーションとなる。」とハロルド・ジェイスは2015年のTDのインタビュー記事中で述べています。「簡単な処理はすべてソフトウェアや機械によって行われる中、より複雑な世界に生きる我々は考え学び続ける必要があります。それが我々人間に残されたものであり、その中で生き残るためにはクリエイティビティが必要になります。

単なるトレーニングでない、タレント・ディベロップメント :Talent development, not just training
 VUCA Worldにおいては、我々がよく知る単なるトレーニングというよりも、仕事を簡略化し、カルチャーやマインドセットを変える必要があります。従業員はリスクの取り方を理解する必要です。マネージャは、部下から上がってくるレポートに対して、質問の仕方を知らなければなりません。また、リーダーは、会社とその役割をしっかりと理解し、その思いを部下に伝えることが求められます。

誰かが問題を起こしたとき、最初の反応は何でしょうか?声明や陳述でしょうか?それとも質問でしょうか?:WHEN A PERSON ENCOUNTERS A PROBLEM, WHAT’S THEIR FIRST REACTION—IS IT A STATEMENT OR IS IT A QUESTION?

 アクセンチュアやシスコ、HP、ING、シェルなどをクライアントに持つ、著者・コーチ・ビジネスアドバイザーでもあるスコット・コクレーンは、「今日の新たな世界において、クリエイティビティを育てるためには、今までとは違うやり方と、クリエイティビティを生み出すリーダーシップが求められている。」と主張します。これらを実現するためには、習慣的な考えを打ち破るマインドセットを身につけることが必要です。リサ・ボーデルは、リーダーがイノベーションの最大の障害になっているとさえ断言します。なぜなら、リーダー自身、リーダーであることを望んでいなかったり、またイノベーティブなカルチャーを育むための時間もないからです。Right Chord Leadershipのプレジデントであるマイケル・Y・ブレナーは、伝統的なトレーニングでクリエイティブに考えるように社員を訓練し、新しいプロダクトやソリューションを可能にするイノベーティブなアイデアを生み出すのは難しいと主張します。まずはじめに。。。。

詳細は、T+D Magazine 2016年12月号をご覧ください。